フォークリフトと乗用車の整備は何が違う?

ピー・シー・エスブログをご覧の皆様こんにちは。
本日のブログは、フォークリフトの整備ってこんな感じなんだ!?という一例をご紹介させていただきます。

中古フォークリフト整備

今回ご紹介する車両はこちら。
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コマツ製のガソリンエンジン式のフォークリフトです。
中古フォークリフト買取・販売センターにはほとんど使用されていないものから製造後10年20年のものまで様々な状態のものが入庫します。
各車両の状態を確認し、ブレーキのオーバーホールやエンジンオイルなどの油脂類交換、ファンベルトやタイヤなどの消耗品の交換や修理を行うことで、再び快調になり、新たな活躍の場へ旅立つことができます。

こちらの車両はなんと、経年劣化によりマフラーが錆びて非常に騒がしい音を奏でていました。
乗用車のマフラーの交換でしたらほとんどの車両は「リフトで車両を持ち上げて車体の下に入りボルト、ナットを緩めて取り外して新品のマフラーを装着」で完了すると思いますが、フォークリフトのマフラー交換は違います。
ではどうやって外すのかご覧頂きましょう。

フォークリフトのマフラー交換は上から

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上記の写真の赤丸で囲んでいる部分。
カウンターウェイト(荷揚げをした際に前のめりにならないたいめの重り)の内側にフォークリフトのマフラーはあります。
マフラーを交換するためにはこのカウンターウェイトを外します。
カウンターウェイト固定用のボルトを緩めてカウンターウェイトを取り外せばマフラーとご対面です。

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さあ、ここまでくれば後はマフラーを固定しているボルト、ナットを緩めてマフラーを交換するだけです。
(事前にボルト、ナットには潤滑剤を散布しておくことを忘れずに。錆びたボルト、ナットは強敵ですから汗)
今回の騒音の原因はマフラー本体ではなくエキゾーストマニホールドが錆びにより割れてしまっていたようです。

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エキマニ交換が終わりましたら最初に外したカウンターウェイトを元通りに取り付けてエンジンを始動し、排気音に異常が無ければ無事修理完了です!

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まとめ

今回ご紹介したマフラー周辺修理も自動車整備とは違いもぐることなく完了したように、フォークリフトの整備は自動車整備と違う部分が数多く有ります。
もちろん乗用車と同じ部分や乗用車と似ている部分も多くありますが、「乗用車と違う部分」と出会うことがフォークリフト整備の楽しみの一つと整備士仲間は口を揃えていいます。